全長75mm~88mm 翅は透明で雌雄ともに褐色班をもち成熟とともに全体が褐色化してくる。若いうちは付け根付近が橙色をしており目立つ、また雑木林等が隣接する抽水植物(ヨシなど)が茂った湿地を好むことから、根赤葦ヤンマ。
埼玉県内での分布の中心は、台地・丘陵地帯で低地帯での記録は稀。
昭和50年代の昆虫学会誌で、「黒浜沼のネアカヨシヤンマ」に触れた記述があることから、いつかは巡りあえるだろうと思っていた。もっとも今より40年以上まえのことなので、死滅してしまっていても不思議がないと思っていた。


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2020年6月20日 上沼北芦原上空(学習館通り北側)
そのシルエットから「アオヤンマ」とも負いながらシャッターを切った。家に帰って画像取り込みをしている際に、アオヤンマでないことに気づく。
翅の付け根が橙色なのが確認できるし、胸側面に太い黒条がある。シルエットはアオヤンマのそれに似るが、大きさが大きかった。
黄昏飛翔をするトンボで有名なので、もっぱら午前中の炎天下でのトンボ散歩中心では巡り合えなかったのかもしれない。

2020年8月15日 8時半過ぎ
中学校通りに沿って林の脇をふらふらと飛ぶ大型のトンボが目に入った。
しばらくふらふらと通りの上空をとんでいた個体が、道脇の枝にとまったのが確認できた。近づくと成熟したネアカヨシヤンマの♂だった。
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2021年、昨年につづいて目撃をきたいしているが今のところ確認できず。湿地・芦原という条件は、アオヤンマが確認できることから適合しているが、さすがに昭和50年代に比べると周囲の雑木林の量が激減してしまっている。
フランクパパのトンボ散歩も雑木林を中心に行うと、再発見できるのかもしれないが、やぶ蚊にさされたりスズメバチにおわれるのはまっぴらごめん。